Interview with the management経営者インタビュー

人の心を考え抜き、地域の皆様に安心と信頼をお届けする~(株)セレモニー宝典~

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栃木

2021.05.30

社会貢献/自己実現

人の心を考え抜き、地域の皆様に安心と信頼をお届けする~(株)セレモニー宝典~

本日は、栃木県の宇都宮市や河内町、高根沢町に葬儀の拠点を持つ、株式会社セレモニー宝典の荒井貴大様にお話をお伺いしました。

修行から戻ってきた荒井さまが、後継者として最初に行ったことは料理部の廃止。以降、経営理念に基づき、社員を大切にする会社経営を行ってきました。社員が一体感を持ちながら、どのように会社を成長させてきたのか、詳しくお話いただきました。

創業の頃のお話をお聞かせください。

弊社は会社としては32期目、それ以前に造花店を経営していた時代からも含めると60年以上の歴史があります。私は取締役を務めています。

平成2年に登記するまでは仏具店として、仏壇や造花を作っていました。当時周りに斎場がいくつも建ち始めて、仏壇よりも葬儀の方が会社として伸びしろがあるのではないかと考えるようになりました。そのタイミングで、現在の常務が入社してくれて、葬儀を行うメンバーが揃ったことも重なりました。

荒井さんは、物心ついた時から葬儀社で働くつもりだったのですか?

幼い頃から、「継ぐこと」は頭の片隅にありました。

遊びに行くような感覚で昔から手伝いをしていて、一緒にくっついて車の助手席でアイスを食べたりしてました。現場に行って物を運んで、空いた時間には店先で社員とキャッチボールの相手をしてもらってました。

父は仕事が忙しくて家にいないことが多かったのですが、社員が増えてくると、野球や陸上などのスポーツイベントに応援に来てくれるようになりました。

社長である父と社員に昔から面倒を見てもらうことが多かったですし、学校への通いやすさから、宝典の本社から当時は登下校をしていたので、自然と思い入れは育まれていきました。

荒井さんが大学を卒業されてからは?

修行として、家族が経営しているところとは別の会社に新卒で入社しました。首都圏に出ればたくさん葬儀に入る経験が積めると思いましたし、新たな取り組みをしている環境にも惹かれました。「父の息子だから」という気遣いのない環境で、修行を積みたい気持ちがありました。

父が体調を崩したことが転機となり、今の会社に戻ることに決めました。入社した会社で3年半くらい経過した、25~26歳頃のタイミングでした。

戻ってきて最初に感じたのは、「良くも悪くも昔の葬儀屋さん」という感覚。20数名程いる会社の規模感で、葬儀は出来るけど会社としての経営は心配な状況でした。父である社長とも、初めは何度も言い合いをしましたし、「これは現場やってる場合じゃないな」と気が引き締まったことを覚えています。

戻ってきてからは、どんなことに着手されたんですか?

料理部を廃止することから始めました。料理を提供するために、多くのスタッフが配膳のために移動する必要があったので、接客のサービスの質が落ちてしまって。お客様アンケートを見ても、料理への満足度が高くなかったんです。

サービスの一つとして料理を提供したい、という思いを持っていた社長は廃止に反対でしたが、明らかに全体的なサービスの質を落としていたので、廃止することに決めました。

複数の店舗を運営していたので、他の店舗の取り組みの要素を別の店舗に取り入れることができれば、もっと伸びるのではないかと考えたんです。取り組みの一つとして、納棺に力を入れることにしました。

業界的に、納棺は外注している会社さんが多いので、こだわっていることを宝典の特色にしたい思いでしたし、結果的に内製化に成功しました。

現場に入らず、全体を見てきた荒井さんならではの動きですね。

会社を伸ばしていきたいなというタイミングで、社員が何人か離職していくようになりました。6会館抱えている事業を大きくしていくことに加えて、50人に到達しようとしてた社員に寄り添っていく必要があると、同時に実感しました。

その後、経営理念である「人の心を考え抜き地域の皆様に安心と信頼をお届けする」という言葉が誕生しました。先代が築いてきたものも大切にしながら、社員たちが「なんのために仕事をしているのか」拠り所になれるようにと、形にしました。

できた理念を元に、社員で主体性を持ってクレドも作り直しました。常務を中心に一体感を持ち、会社として成長するために必要な要素や言葉などを集めて、皆で方向性を考えながらクレドを作り上げました。

社員さんがクレドを作るのは簡単なことじゃないですね。何か変化はありましたか?

会社が目指す方向性に対して、ついて来てくれようと思う人とそうでない人との違いが、肌感で分かるようになりましたね。難しそうと感じた社員に対して、素早くアプローチできるようになりましたし、新卒を採用していく方向性に舵を切ることができました。

理念とクレドの連動性を理解した上で、目的意識を持って若手の社員にも働いてほしいと思っていたので、入社歴が浅い人向けの勉強会も開催し始めました。

私が話してワークを実施してもらいながら、クレドのキーワードに対して、みんながどのように解釈しているのかを意見交換するような時間にしています。自分の意見を言葉にしながら、他の社員の考えていることも聞くことができるので、相互理解が深まるようなきっかけになればいいなと思っています。

その他に、組織や社員さんに対しての取り組みはありますか?

キャリアがある社員が退職したのは確かに痛手でしたが、一方で組織として目指す方向性に一体感を持てるようになったので、出店もできるようになりました。

若くても力があり、思いがある社員には頑張ってほしいので、葬儀の満足度の高かった社員を課長に抜擢する転機もありました。社員誰が見ても、抜擢に賛成の雰囲気でしたね。

会社が目指す方向性に向かって一体感を持ち、社員に寄り添っていく取り組みに着手し始めているので、組織力を使いながら人材が育っていくまで仕組み作りを続けていきます。

マンパワーに頼らない運営にしていくために、積極的に分業も取り入れていて、新人さんが入社しても得意な分野を集中的に伸ばしてすぐに活躍できるような体制にしていきたいです。

最後に、今後の展望を教えてください。

会社の成長と共に、理念に共感して働けることの重要性を実感しました。

葬儀だけに集中して、葬儀ができるだけでは通用しない時代になったと思います。理念や個人の働く思いを軸にしながら、幅広く他の業種にも対応できるような人間力やマネジメント力を、育んでいけるような会社の体制を具現化していきたいですね。

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