Interview with the management経営者インタビュー

感謝の気持ちと家族の絆を大切に育む~(株)三愛~

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富山

2021.05.30

社会貢献/自己実現

感謝の気持ちと家族の絆を大切に育む~(株)三愛~

今回は富山県に拠点を持ち、「人類愛」「郷土愛」「親族愛」の三愛を分かち合うことを創業理念とし、お葬式や家族葬のホールを展開する株式会社三愛の山岸様にお話をお伺いしました。

ギフト販売業の運営から葬儀に事業をシフトし、経営が憂き目にあう困難に直面しながらも、地元の葬儀社として成長してきた三愛。代表を継承してから、変わらない「感謝の気持ちと家族の絆を大切に育む」という思いの下、どのようにして地域の方々に信頼される葬儀社になったのでしょうかーー。

始めに、御社の歴史について聞かせてください。

葬儀社としての事業をする前に、当社はギフト屋を運営しておりました。富山県の滑川市は、一昔前まではある葬儀社さん一社が独占で葬儀を請け負っている状況でした。その葬儀社のお得意先として、我々ギフト店はお世話になっていたんです。

やがてその葬儀社がギフトを内製化する運びとなり、ギフト店としてのお役目が無くなってしまったんです。これまでは、お得意先としてお世話になっているということで、先方からの目もあって葬儀の事業には手を出してこなかったのですが、知人からの後押しもあって、これを機に当社も葬儀の事業をスタートすることになりました。2003年に、ホール1号店のサンサーラをオープンしています。

私は2000年頃まではサラリーマンとして勤めていて、家業を継ぐために脱サラをしました。ギフト販売業を担うつもりでしたので、長野にあるギフト店に1年修行でお世話になっていました。葬儀を始めることになったと聞いて、最初は驚きましたね。

何がきっかけで、代表を引き継がれたのですか?

ありがたいことに、隣町の葬儀屋さんからノウハウや人材のサポートをいただき、スタートは順調だったんです。順調にご依頼があって忙しい期間を、3~4年程過ごしました。

まもなく、大手の互助会さんが近隣にホールを出すと、状況が一変。倒産する葬儀社もあったくらい、お客様の動きが変わりました。当社は取引先への支払いが滞り、経営面での立て直しが急務に。そんなタイミングで、先代から引き継いで代表に就任しました。

大変な状況での代表就任だったのですね。

ずっとやりたいことは頭にあったのですが、先代の力が強くて、なかなかやらせてもらえなかったんです。未納が重なっていたのは驚きでしたし、引継ぎに際しても何度も揉めたのですが、自由にやらせてもらえるのを条件に引き継ぎました。

大変な状況でしたが、私は前向きでしたよ。業界的にまだまだやれることがあり、富山県内で葬儀を続けることに勝算がありましたし、根本から見直していくと、節約できそうなこともたくさんありましたし、できることからやっていこうという気概でした。

体制ややり方に変化を加えていったので、ついてこれなくなった社員の離職が発生しました。辞めた人は、それまで仕事でサボり癖がついていた人で、この頃から仕事に真摯に向き合っていく文化はでき始めたように思います。

三愛の企業理念は、元からあったものなのですか?

「人類愛」「郷土愛」「親族愛」の三愛を、顧客や周囲の人々とともに分かち合うことを祈願し、理念となっています。創業当初から掲げられている理念は、代表を引き継いでもそのまま踏襲しています。

私が代表を引き継いだタイミングで、「感謝の気持ちと家族の絆を大切に育む」というコンセプトを新たに立てました。

お葬式で故人への感謝や、故人から家族への感謝が生まれることがあると思いますので、双方の感謝を大切に、見えるようにすることを大切にしています。お葬式をきっかけに、親戚中の人たちが集まるイベントになるので、この機会を豊かなものにしたいとずっと思っていました。

一昔前までは、お正月に親戚中が実家に集うことがありましたが、今のご時世、親戚が一堂に会する機会は希薄になりましたよね。家族・親族の絆を感じられる機会はお葬式のきっかけぐらいのものではないかと思いますし、絆を確かめ合えるような時間のお手伝いをすることを大切にしています。

最後に、今後の展望を教えてください。

家族葬に特化して、葬儀業一本で最低でも10年はこれからも頑張っていこうと思っておりますので、富山県内での展開を引き続き頑張っていきます。家族葬といえばサンサーラ、と思っていただけるような、地域の一番店を目指しています。

コロナ禍の影響もあり、葬儀のあり方が世の中的にも大きく変わっていると思います。時代が変化する中でも、我々は感謝の気持ちと家族の絆を大切にするお手伝いをしていくことは変わりません。

亡くなられた方を供養し、心から送ってあげたい気持ちが一番大事だと思いますので、親族一同で集った時に、感謝の気持ちや家族の絆を感じられるような場面を、これからも数多く生み出せるような葬儀社でいられるように頑張ります。

<この記事を書いた人>
林 将寛 https://twitter.com/masa_884884
レバレジーズ(株)にてキャリアアドバイザー、(株)LITALICOにて家族支援への従事を経て、ライフコーチとして独立。主に対人支援職者や若手キャリア層に向けて、パーソナルセッションを提供。

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