Interview with the management経営者インタビュー

温かく優しく、地域に愛される会社へ~(有)かずや~

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熊本

2021.05.30

社会貢献/自己実現

温かく優しく、地域に愛される会社へ~(有)かずや~

今回は、熊本県の玉名市に本部を持ち、県内に複数の葬儀店舗を展開する有限会社かずやの荒木毅様にお話をお伺いしました。

会社の業績不振をきっかけに、赴任先のカナダから跡継ぎのために帰国した荒木様。「地獄だった」と語る苦境を乗り越え、「温かく優しく」の経営理念を合言葉に、地域に愛される企業へと成長してきました。

今では100名を超える社員を抱えながら、どのように地元の皆さまの信頼を獲得してきたのか、詳しくお話頂きました。

創業の頃のお話をお聞かせください。

江戸時代後期の1840年代中頃、玉名市の商人である数屋勘助が、弟の栄蔵と共に始めた葬儀社が始まりで、有限会社かずやが誕生しました。

数屋というのは「数売ってます」というのが由来で、イメージとしては昔のホームセンター。家具を中心に販売を始めてから、徐々に葬具も売るようになったという歴史があります。

豊富に取り揃えていた家具の中には婚礼具もあり、その名残で婚礼衣装を取り扱っていた様です。式場を自分たちで持つことはなかったのですが、衣装部の前身となるようなものが当時あったみたいですね。

荒木さんは、いつ頃戻ってこられたのですか?

28歳の時に。幼少の頃から「いつかは跡継ぎに」と、言われながら育ってきました。親からは、学校を卒業してから10年は「自由に過ごしていいよ」と言われていましたので、高校を卒業と同時にカナダに行きました。せっかく自由にしていいならと、遠くに行こうと思ったのが動機で、現地の大学を卒業し、旅行ガイドの会社で働いていました。

好きな仕事をして9年程経ったタイミングで、日本に帰ってくることになりました。会社の状況が思わしくなかったんです。当時の会長は、豪勢なお葬儀、高価な祭壇がお好きだったので、地域の評判や売り上げが伸び悩んでいた経緯がありました。

戻ってきてからは、どんなことから取り組まれたのですか?

まずは、悪いイメージの払拭に奔走しました。チラシを作ったり、イベントを企画したりと色々しましたが、思うように人が集まらない。一度根付いてしまった評判を覆すのは容易ではなく、あの時期は地獄でしたね….。

家族葬に力を入れていきたかったので、小さな会場を増やして、お葬儀の件数を重ねていくことを地道にやっていきました。

時間はかかりましたが着実に売り上げが出るようになってきて、自然と世代交代のタイミングが訪れました。「じゃあ変わろうか、時代が違うよね」とすんなり、代表に就任することになりました。

組織の体制は、どのようになっていますか?

私がここに戻ってきた当時は社員30人くらいの規模でしたが、今はグループ全体で120名程まで成長しました。

元々は各店舗がバラバラの事務所だったのですが、組織の拡大を経て本部を統合し、全体で朝礼を行うようになりました。

人事評価システムを入れたり、社内誌をみんなに配ったりと、組織内への取り組みも行っています。

組織の人数が増えてきて、管理職だけでなく、メンバーに対しても、仕事における価値の指標を明確に提示しようと考えたことが経緯にあります。

評価基準があって、これをクリアすると給与が上がる、などといった明確な目標があることで、各個人それぞれの状況に合わせたやりがいを作ることができているといいですね。

「かずやらしさ」は、どんなところにあるとお考えですか?

お客様に対して優しく、ニーズに合わせて柔軟に対応できるところです。

「温かくて優しく、満足頂けるサービスを追求し、地域に愛される企業を目指します」

という企業理念を掲げているのですが、社員に浸透しているからこそ、体現できるのではないでしょうか。理念の中でも、特に「温かくて優しく」という文言は、社内のキーワードになっています。

会社全体として力を入れていることは、お客様からの事前相談。事前相談はお客様にとって、葬儀屋と接点を持つ最初のタイミングになるので、安心してお願いできるかどうか大事なきっかけになると思います。

弊社の中でもキャリアがある者が事前相談を担当し、お客様に安心して頂いた上でお葬式のサポートができますよう心がけています。

最後に、今後の展望を教えてください。

かずやが今後更に、地元エリアに根付いた企業になれるといいなと思いますね。

九州の中でも地域によっては葬儀社が密集していて、時代の流れと共に話題になる会社さんの名前も変わってきています。

弊社は、自動車での移動にして40分弱の圏内に、8店舗会館を展開しています。大きくエリアを拡げるのではなく、地元に人に「温かく優しく」満足して頂けるサービスを届けたい。

これが田舎で生き残る道だと思うんです。

このエリアは、生涯地元に残って生活する人も多くて、それは地元愛があって優しいからこそ。地元でお祭りや老人ホームでイベント等があると、うちの社員は積極的に足を運んだりもしますし、地元に密着できるような企業でいたいんです。これからもお葬式のサービスの質を向上させ続けていきたいですし、そのためには理念に共感してくれる社員が来てくれると嬉しいです。

「温かく優しく」を体現してくれる仲間と共に、地元の人たちに愛され続ける葬儀屋さんを目指していきます。

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