Interview with the management経営者インタビュー

多くの人の役に立てる存在になるために~ハウスセレモニー(株)~

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岩手

2021.06.18

社会貢献/自己実現

多くの人の役に立てる存在になるために~ハウスセレモニー(株)~

今回は岩手県に拠点を持ち、 “ご家族様のこぼれる涙と、気落ちする心をサポートして差し上げる事で、最期の時間をかけがえのない時間に変えて差し上げるサービスを提供します” を使命に、県内に会館や仏具店を展開するハウスセレモニー株式会社の佐々木様にお話をお伺いしました。

東日本大震災をきっかけに、一念発起して創業したのがハウスセレモニー。積極的な先行投資を行い、時に苦労を重ねながらも、創業当初から変わらない使命を貫き、社員想いの会社経営を続けてきました。顧客満足度の高いサービス提供の裏には、どのようなストーリーが秘められているのでしょうかーー。

ー始めに、創業の歴史について聞かせてください。

創業は9年前、それまでは別の葬儀社に勤めていました。葬儀の業界に身を置いて、20年程になります。前職で仕事をしていた頃、東日本大震災の影響を大きく受けて、会社の経営方針が大きく変わり、思うように仕事ができず退職を決断しました。

この社長を元を離れる時が来たら、自分で会社を始めようと心に決めていました。私の父親が事業をしていて、兄も建設会社を経営。家族一家が何か事業をしているような環境で育ちましたので、自然と自分もいつかという思いを抱き始めたように思います。

順風満帆なスタートではなく、創業当初は苦労しましたね。前職では個人指名を多くいただいていたので、ある程度葬儀の依頼があると見込んでいたのですが、会社が変わると思うようにいかなくて。認知度を高めるために、地域最安値で葬儀を提供し始めたり、自宅の一室を使って家族葬を行ったりと、試行錯誤を重ねました。

ー試行錯誤を重ねる中で、特に大事にされていたことは?

葬儀のご料金も然り、軌道に乗るまでは霊柩車や祭壇にかかり費用を抑えながら工面していました。順調に進むにつれて、綺麗なホールを建てて、設備のクオリティを上げる。良質なサービスが提供できると、また投資をする、という循環を繰り返しています。

一番大変だったのは、隣町にホールを出店した時ですね。他の葬儀社が少ない地域でしたので、葬儀の成果が伸びる見込みを持って出店したのですが、結果は鳴かず飛ばず。新規を見据えて3名の採用も行いましたので、経営として賄っていくことが大変でした。

拠点としている釜石市は、昔から交易が盛んな町でしたので、多様な価値観を受け入れる土壌がありました。一方で、田舎町は古くからの文化やお付き合いを大事にされますので、新しい風習を取り入れることに抵抗がある面があるように感じました。地域の色によって、供養文化の在り方が多岐に渡ることを学びましたね。

ー普段から、社員さんに伝えていることはありますか?

当社では「ご家族様のこぼれる涙と、気落ちする心をサポートして差し上げる事で、最期の時間をかけがえのない時間に変えて差し上げるサービスを提供します」という使命を掲げています。

前職を退職してまで創業をして、最期のお別れにふさわしい葬儀を提供できるようになりたいと思った背景を、使命に込めています。人が亡くなったという現実と、ご家族様の気持ちをしっかりと受けとめて、かけがえのない時間をお届けしたい気持ちは創業当初から今も変わっていません。

社員には、使命と共に「おさまるようにやってください」と日頃から伝えています。私がうるさく言わなくても、自立してお客様に寄り添う関わりを実践してくれているので、社員にはあまり多くを伝えていません。故人様、ご家族様、親族様、色々な方が様々な気持ちを抱いていることを想像して、うまくおさめるようにお手伝いすることに尽きると思います。

ー会社として成長する上で、何を大切にされていますか?

人の役に立ちたい気持ちです。大袈裟かもしれませんが、人の役に立ちたい想いが生きる意味となり、会社が存在する理由になると考えています。私が葬儀の現場経験が長く、たくさんの故人様の最期に立ち会わせてもらってきたからこそ、大切にしている想いかもしれません。

多くの人の役に立てる存在になるために、会社を成長させたい動機があることに加えて、社員の雇用を守りたいと強く思っています。弊社では、ずっと社会と繋がっていてほしいという想いから、定年を設けておりません。私のエゴかもしれませんが、辞めますと言うまでは、「ここで働きたい」と思ってもらえるような会社でいたいんです。

当社で勤め始めて5~6年になる、あるパートさんがいます。長く葬儀のお手伝いをしてもらっていたのですが、ご高齢の影響で膝を壊してしまい、納棺や後片付けの業務ができなくなってしまいました。

その方の新たな雇用、働く場所を用意できたらという想いで、仏具店をオープンしました。体に負荷がかかりすぎることなく、無理なくマイペースに業務に取り組めるように働いていただいています。ご高齢になっても、ハウスセレモニーで働き続けることができるように、居場所を用意できるような会社でいたいですね。

ー最後に、今後の展望を教えてください。

当面は、ハウスセレモニーが地域の一番店になることを目指していきます。創業当初から変わらない使命を胸に秘め、故人様の最期のお見送りをかけがえのない時間にして差し上げるお手伝いを続けて参ります。

有難いことに、葬儀実施後のアンケートで、お客様から満足の声を数多くいただいています。認知度が一層高まり、「何かあったらハウスセレモニーさんにお願いしたい」と思ってもらえるような会社作りをしていきます。

あくまで弊社の強みは「人」です。スタッフそれぞれがお客様に寄り添い、安心していただけるような、そんなことが出来るスタッフ一人一人に自信を持っています。そんな素晴らしいスタッフが集まる「ハウスセレモニー」という会社を、お客様に選んでいただけるようになっていけたらと思っています。

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