Interview with Emplpyees従業員インタビュー

半年間のお花の配達が紡いでくれたご縁

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兵庫

2021.07.15

社会貢献/自己実現

半年間のお花の配達が紡いでくれたご縁

花浄院で働き始めてからは、主に生花部に所属して仕事をしてきました。

お客様とコミュニケーションを取る上で、こだわりポイントを一つ見つけて、お声掛けすることを大切にしています。 例えば女性のお客様でしたら、「可愛らしい素敵なお財布ですね」という風に。自然と緊張感が解れて、笑顔で会話が弾んでいきます。

これは母親からの教えなんです。僕はずっと人と喋ることに苦手意識があり、どうすれば人と楽しく話せるのか悩んでいた時がありました。 母の仕事の手伝いをしていた時に、どうやってお客様と接すればいいのか、相談したところ「そんなん簡単やで。お客様が力を入れてそうなところ、洋服・アクセサリー・髪型。何でもいいから一個糸口を探して、話のきっかけにしてみたら?」とアドバイスをもらいました。

毎週水曜日、長らくあるお客様の元にお花の配達を行っていました。

依頼主は息子さん。隣の家に住んでいるお母様の元に、お花を届けてほしいというご依頼でした。 90歳という卒寿を控えるお母様は、いつも家の前で迎えてくれるんです。実はこれはお母様の勘違いで、通われているデイサービスのお迎えをいつも家の前で待っているみたいなのですが、水曜はデイサービスがお休み。

「お母様、今日はデイないよ~」とお伝えしながら、お花を持ってお家までお届けに。勘違いで家の前で待ってくれるお母様の元に、半年間毎週水曜にお花を配達し続けました。

間もなく、お母様が亡くなられました。お葬式の最期に、息子様がお母様に向けて「嶌村さんがお花の飾りつけしてくれたんよ」と語りかけてくれたのを聞いて、胸がいっぱいになりました。 何度「今日はデイないですよ~」とお伝えしても、毎週家の前で待っててくれるお母様に会いに行くのが、いつの間にか楽しみになっていました。毎週たった5分ほどしか交わさない会話でしたが、どれも鮮明に覚えています。

どのお仕事も真剣にさせていただいていますが、毎週配達に通ったお母様の飾りを刺すのは、生花部として思い入れの深い仕事になりました。 お母様のお葬式を終えてからも、息子様とのご縁が続いていて、今でも時々お花を購入してくださります。

色んなことに挑戦させてもらえる、花浄院という環境。仕事をする上での基礎となるお客様との関わりにおいて、尊敬する母からいただいたアドバイスを元に、打ち解けるようなコミュニケーションを心がけています。

将来的には、飾りだけでなくお葬式も担当して、始まりから終わりまでの全てを担当できるような人間になりたいです。花浄院が兵庫県内 No.1の葬儀社になることを目指して、生花部を経験している自分にしかできない仕事に、これからもチャレンジしていきます。

株式会社北神社 嶌村 日出一

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