Article特集記事
2024.01.11
みなさんこんにちは!つむぎ株式会社の西本です。弊社は理念設計、採用、社員教育、評価制度といったHRのさまざまな観点から、葬儀業界のみなさまと深いお付き合いを続けている会社です。
今回はそんな葬儀業界の「横のつながり」に関して、葬儀業界経営者のみなさまにお集まりいただき「座談会」としてざっくばらんに語っていただきました。今回伺った内容は以下の5つです。
- 横のつながりはあるのかどうか
- 横のつながりをもつ重要性
- ノウハウの共有はどこまでするのか
- 理想とする葬儀社の有無
- 葬儀業界で働くことのやりがい
葬儀業界で働いてみたい方、業界の横のつながりについて知りたいという方は、ぜひ最後までお読みください!
Q1:横のつながりはある?ない? ある場合はどういった形でつながった?
はじめに、今回お話をしていただいた経営者のみなさまは7名です。
- ライフサービス株式会社 原口茂和様(静岡県)
- 株式会社みつわ 篠原耕一様(長野県)
- 有限会社天国 米丸裕介様(鹿児島県)
- 株式会社セレモ 小林亮一郎様(三重県)
- 株式会社花浄院 池本丈太郎様(兵庫県)
- 有限会社ながたに生花 長谷真人様(奈良県)
- 株式会社肥後葬祭 越口大亮様(熊本県)
静岡県や熊本県など、さまざまな地域から集まっていただきました。この点からもお分かりいただけるかと思いますが、葬儀業界にも横のつながりがあることがわかります。どういったきっかけでつながるのかお伺いしてみました。
「同業者の研究会があるので、そこでつながりを持つことが多いですね。今回参加している方はもちろん、北は北海道から南は沖縄まで、たくさんの葬儀社とつながっています」
「コンサルタントさんを通じての集まりが多いように思います。特に、コンサルタントさんが集まる会は、参加者の地域が被ることがほとんどありません。どうしても同じエリアの参加者が他にいると、はっきり言いづらい部分もあったりしますからね」
つながりを作る機会としては、研究会やコンサルタントによるものがあるとのこと。他の業界と同様に、葬儀業界にも交流できる機会はたくさんあるんですね。
Q2:横のつながりをもつ重要性とは?
では、横のつながりをもつことでどういったメリットがあるのか。今回は「重要性」という観点で伺ってみました。
「今回参加されている方と出会って、会社としての業績が約3倍になりました。細かなところまではお伝えできないですけど、『社長としての仕事をしなさい』と教えていただいたんです。
出会う前まではプレイヤーとして仕事をしていたところ、『社長の仕事はそういうことじゃなく、未来創造ができるかどうか』とお伝えいただきました。この言葉は今でも強く刻まれています。
『つながり』と言ってしまえば簡単ですが、『良き友』と知り合えた。そういった意味では、横のつながりがなければどうなっていたのか、考えることはあります」
つながりが生まれたことで、業績が上がったというお話です。社長には何が求められるのか認識できたことは、大きい出来事だったのかもしれません。また、このような意見もありました。
「エリア内の他の葬儀社さんとはまったくつながりがなくて、こういった会のおかげで他の葬儀社さんと知り合えました。特にいいなと思うのは、懇親会などで本音トークができることです。
『こういう時はこうしたらいいよ』という風に、的確なアドバイスをしてくださいます。外の世界を詳しく知らない私からすると、アドバイスをいただける機会があるだけで本当に嬉しいです。これだけでも横のつながりを持つ意味はあるんじゃないでしょうか」
やはり、仕事に関する相談事は同業者にしたいもの。交流を活かして相談ができるのも、横のつながりを持つ意味と言えるでしょう。
Q3:ノウハウの共有はどこまでするのか?
ここまでのお話を伺って気になった点が、「つながりがあるとはいえ、競合他社でもあるのでは?」ということ。ノウハウの共有はどこまでするのか伺ってみると、考えが変わるような言葉が返ってきました。
「今回参加されているメンバー間の中で言うと、『競合』はしていないけど『競争』している感覚はあります。エリアは被っていませんが、お互いが頑張って成長しようと努力している。そういった雰囲気です。
お互いが会社のことだったり、参考になったりすることを共有し合っています。みんなが先生で、みんなが生徒と言えばいいんでしょうかね。隠し事がなさすぎるぐらい、いろんな情報を共有していますよ」
「競合」ではなく「競争」という言葉は、とても深みのある言葉ではないでしょうか。それぞれが高め合っているからこそ、業績のアップなども実現できているのだと感じます。
多くの葬儀社は地域密着型で、お客様を取り合う状態になるケースも珍しくありません。そういった背景がありながら、それぞれ隠し事なく話し合える関係性が構築されているようです。
Q4:理想とする葬儀社はあるか?
次にお伺いしたのは、理想とする葬儀社さんの有無について。テレビCMなど大々的な広告を打つ葬儀社さんもありますが、今回参加いただいた経営者の皆さまは、理想・目標とする葬儀社があるのでしょうか。この質問に関する回答は、ほとんどの方が同じ答えをされました。
「特別ここ!というのはないですね。規模が大きいから参考にできるかと言われると、必ずしもそうではないですし。どこか特定の1社を理想とするのではなく、それぞれの葬儀社さんのいいところを参考にする、そういった言い方が適切かなと思います」
みなさん、どこか特定の葬儀社ではなく、複数の会社のいいところを参考にされているようです。また、葬儀社以外の観点では、以下のようなコメントもありました。
「地域密着で経営している以上、『山梨の家族葬だったらここに依頼しよう』というように、思い出してもらえる葬儀社でありたいと思います。これは他の葬儀社さんではなく、ある飲食店さんの方針からヒントを得ました。
無理に拡大するのではなく、地域に根差して広げていく。この考えを今後も大切にしていきたいですね」
異業種企業の姿勢を参考に、日々の経営に活かされている例です。特定のロールモデルは持たず、いいところを集めていくのはとても素敵な考え方ではないでしょうか。
Q5:葬儀業界で働くことのやりがいとは?
最後に、葬儀社の経営者として活躍されているみなさまに、葬儀業界で働くことのやりがいについて伺ってみました。
「ありきたりな内容で申し訳ないんですが、やりがいのある仕事だなというのは、すごく思っています。お客様からダイレクトに感謝の言葉をいただけるのは、働くうえでのモチベーションになりますし、働くことが楽しいと感じられる瞬間です。働くことにやりがい、楽しさを求める方には、葬儀業界がいいのではないでしょうか」
「お葬式は無事に終わるまで3日程度かかることもあります。時間は長いんですけど、終わった後にいただける『ありがとう』の大きさがここまで大きいのは、葬儀業界以外にないと思うんです。
故人の方のために何ができるのか、ご家族の方と一緒になって考えられる。こんな仕事は他にありません。『人に感謝される仕事をしたい』という気持ちがある方には、葬儀業界をおすすめします」
終わりに
最後までお読みいただき、ありがとうございました!今回は7名の経営者にお集まりいただき、さまざまな角度からお話を伺うことができました。
葬儀業界全体として横のつながりを大切にしていることが、今回の座談会からお分かりいただけたのではないでしょうか。もちろん程度の深さは異なると考えられますが、なんでも話せる環境が出来上がっていれば、困ったときの相談もしやすくなりますよね。
そして、葬儀業界で働く最大のやりがいは、やはりお客様からの感謝の言葉。今回の記事を通して「葬儀業界で働きたい」と思っていただければ、それほど嬉しいことはありません。
なお、今回ご参加いただいた方のインタビューもいくつか実施しております。ぜひ、以下のリンクよりご覧ください!
・株式会社 花浄院 池本丈太郎様
・ライフサービス株式会社 原口茂和様
・株式会社みつわ 篠原耕一様
・株式会社肥後葬祭 越口大亮様
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